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トップページ 産業保健と看護 第19回 事務所衛生基準規則|そうだったのか! 今さら聞けない産業衛生のきほん

あなたの会社の産業衛生は法に則り、きちんと機能していますか? ルーチンを見直すための視点をベテラン産業医が解説します。

第19回 事務所衛生基準規則

今回は、職場の環境づくりの基本となる「事務所衛生基準規則」についてお話しします。略して「事務所則」と言います。労働安全衛生法第23条の規定に基づいて、5章から成る短い厚生労働省令で、職場環境を整えるために、細かいところまで基準を定めています。

・第2章「事務所の環境管理」気積、換気、温度、空気調和設備等による調整、燃焼器具、作業環境測定、点検、照度、騒音および振動の防止

・第3章「清潔」給水、排水、清掃等の実施、便所、洗面設備等

・第4章「休養」休憩の設備や休養室

・第5章「救急用具」救急用具

第2章の空気環境測定については、中央管理方式の場合、空気環境測定を2カ月以内ごとに1回定期的に行うこと、結果の記録は3年間保存することとあります。温度については、外気が10℃以下のときは暖房などの措置を行って室温は17~28℃になるように努めること、冷房実施のときは外気温との差を7℃以内にすることと定めています。湿度については、相対湿度が40~70%になるように努めることとあります。

3S(整理・整頓・清掃)の1つ、清掃についても、大掃除を6カ月以内ごとに1回、定期に、統一的に行うこととあります。みなさんの職場でも、定期的に大掃除をしていますか?

労働安全衛生法23条
事業者は、労働者を就業させる建設物その他の作業場について、通路、床面、階段等の保全並びに換気、採光、照明、保温、防湿、休養、避難及び清潔に必要な措置その他労働者の健康、風紀及び生命の保持のため必要な措置を講じなければならない。


本連載は『産業保健と看護』2020年12巻2号に掲載したものを再掲載しております。

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◆著者プロフィール

勝木美佐子(株式会社産業医かつき虎ノ門事務所 所長)

平成5年日本大学医学部卒。平成8年より産業医業務開始。運送業、清掃業、製造業、地方公務員、病院、通信業、遊技業、アパレル業、IT業、ホテル業など多岐にわたる産業の産業医業務に従事。労働衛生コンサルタント、日本産業衛生学会指導医。