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トップページ 産業保健と看護 第12回 ストレスチェック|そうだったのか! 今さら聞けない産業衛生のきほん

あなたの会社の産業衛生は法に則り、きちんと機能していますか? ルーチンを見直すための視点をベテラン産業医が解説します。

第12回 ストレスチェック

ストレスチェックは、メンタルヘルス不調を未然に防ぐ(一次予防)ために行われる検査です。年に1回、心理的な負担の程度を検査し、本人自らストレスの状況に気づいてもらいます。また、集団分析により職場におけるストレス要因を評価し、職場環境を改善することも望まれています。高ストレス者に対しては、医師による面接指導を行うことも義務づけられています(面接指導の結果の記録は5年間保存)。

このストレスチェックで注意すべき点は、個人情報の保護不利益な取り扱いの禁止です。この2つは、従業員に安心して正直にストレスチェックに回答してもらうために、厳重に管理する必要があります。人事権を持つ者が担当者になれないのもそのためです。

せっかく年1回全社員が実施する制度ですので、個人・集団のストレス要因を評価し、職場環境を改善し、さらに継続して取り組みましょう。メンタルヘルス不調を未然に防ぐという受け身の姿勢のみではなく、働きやすくてモチベーションの上がる環境を整えるという、積極的な活用をしていきたいものです。



本連載は『産業保健と看護』2019年11巻1号に掲載したものを再掲載しております。

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◆著者プロフィール

勝木美佐子(株式会社産業医かつき虎ノ門事務所 所長)

平成5年日本大学医学部卒。平成8年より産業医業務開始。運送業、清掃業、製造業、地方公務員、病院、通信業、遊技業、アパレル業、IT業、ホテル業など多岐にわたる産業の産業医業務に従事。労働衛生コンサルタント、日本産業衛生学会指導医。