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トップページ 産業保健と看護 第4回 衛生管理者|そうだったのか! 今さら聞けない産業衛生のきほん

あなたの会社の産業衛生は法に則り、きちんと機能していますか? ルーチンを見直すための視点をベテラン産業医が解説します。

第4回 衛生管理者

皆さんの事業所には「衛生管理者」が何人いるかご存知ですか?今回は「衛生管理者」について、お話しします。 衛生管理者は、労働安全衛生法により、50人以上の労働者がいる事業所で選任義務があります

これは、産業医の選任義務や衛生委員会の設置義務と同じ条件ですので、衛生管理者がいる事業所は、産業医がいて、衛生委員会が開催されていることになります。また、労働者が200人を超えると衛生管理者は2人、500人を超えると3人選任しなければいけません()。

衛生管理者の仕事は、労災防止、衛生教育、健康診断の実施、健康の保持増進などの衛生に関する技術的事項の管理です。産業看護職が行っている業務とほとんど同じですね。

労働衛生に関する知識が必要なため、衛生管理者は免許試験に合格した者しかなれません。なお、保健師・薬剤師については、申請すれば無試験で衛生管理者免許が与えられます。

衛生管理者は少なくとも毎週1回、作業場等を巡視することが、労働安全衛生規則に定められています。

2017年の6月から、産業医の職場巡視の回数が2カ月に1回に変更可能となりましたが、そのためには週1回以上の衛生管理者の職場巡視結果が報告されることが要件にあります。

保健師の中には、衛生管理者を兼任されている方もいるかと思います。専門知識をフルに生かし、三管理の上流である、「作業環境」と「作業」を確認してみてください。



本連載は『産業保健と看護』2017年9巻5号に掲載したものを再掲載しております。

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◆著者プロフィール

勝木美佐子(株式会社産業医かつき虎ノ門事務所 所長)

平成5年日本大学医学部卒。平成8年より産業医業務開始。運送業、清掃業、製造業、地方公務員、病院、通信業、遊技業、アパレル業、IT業、ホテル業など多岐にわたる産業の産業医業務に従事。労働衛生コンサルタント、日本産業衛生学会指導医。