生まれてくる赤ちゃんの大多数は、産科病棟・産科クリニックで、看護スタッフ(看護師・助産師)によって日々観察・ケアが行われています。
新生児科医が身近にいない場所で、胎外生活への劇的変化に適応しようとしている赤ちゃんたちを見ていると、新生児科医に報告した方がよいのか、様子をみていてもよいのか悩む事例もたくさんあると思います。本特集では、そんな赤ちゃんたちの異常を発見するために見るべきポイント、見逃してほしくない症状について時系列で分かりやすくまとめています。退院後の家族への指導にも使える内容です。
NICU・GCUのスタッフにとっては、転棟もしくは搬送後から関わることになりますが、産科やクリニックとの連携にも参考にしてもらえるのではないかと思います。正常から逸脱した家族の不安の軽減、退院指導にも活用していただけたらと思います。また、産科領域では、メジャーになってきている無痛分娩について、赤ちゃんへの影響、観察ポイントも含めてまとめています。
赤ちゃんに関わる全てのスタッフが、正常・異常を見極めることができ、早期発見・早期対応・予防的対応をすることで赤ちゃんとその家族にとって幸せな未来が待っていることを願っています。
プランナー
名古屋大学医学部附属病院
産科・MFICU副看護師長、新生児集中ケア認定看護師
田中悠紀
本記事は『with NEO』2023年3号特集扉からの再掲載です。