『ネオネイタルケア』2018年春季増刊として、増谷 聡先生(埼玉医科大学総合医療センター)が編集された『新生児の循環管理 ビジュアル大図解』が出版されてから、早いもので8年が経過しました。この間、雑誌名は『ネオネイタルケア』から『with NEO』へと生まれ変わり、主な読者ターゲットも、新人・若手のNICU・GCU ナースへと少しずつ変化してまいりました。こうした背景を踏まえ、このたび2026年秋季増刊として、あらためて新生児循環管理をテーマとした『新生児循環管理 パーフェクトBOOK』を作り上げることとなりました。
新生児の循環管理は、心拍数や血圧といった数値だけを見て判断できるものではなく、胎児循環から新生児循環への移行期に起こる生理学的な変化や、動脈管・卵円孔の開閉、肺血管抵抗の変動、先天性心疾患の合併の有無など、さまざまな要因が複雑に絡み合う分野です。そのため、経験の浅い看護師にとっては、知識としては理解していても、実際の臨床現場でどう生かせばよいのか戸惑うことも少なくありません。本書では、こうした「分かっているつもりだけれど、実際にはうまく対応できない」というギャップを少しでも埋められるよう、臨床現場を想定した具体的なケーススタディと、視覚的に理解しやすい豊富な図解を数多く取り入れました。執筆いただいた医師、看護師の皆様には、多忙のなかに尽力いただき、心より御礼申し上げます。
循環管理は呼吸管理と並び、軽症例から重症例に至るまで、あらゆる新生児管理において要となる分野です。私自身も、医師になりたてのころは循環がとても苦手でした。しかし、特に重症の新生児の管理に携わるなかで、循環管理の難しさと同時にその奥深さ、そして重要性を痛感し、いつしかこの分野にどっぷりとのめり込んでいくこととなりました。
本増刊がこれから循環管理を学ぶ皆様にとって、苦手意識を少しでも払拭するきっかけとなり、循環生理・循環管理への理解を深める一助となることを、心より願っております。
編著
岐阜県総合医療センター 新生児内科部長、新生児医療部長
山本 裕
本記事は『with NEO』2026年秋季増刊号 序文からの再掲載です。