近年、NICU(新生児集中治療室)におけるケアのあり方が見直される中で、「命を救う」ことにとどまらず、「その子らしい成長を支える医療」への転換が求められています。その象徴ともいえるのが、赤ちゃんの発達や個別性を重視するディベロプメンタルケアです。
本特集では、「より良いケアとは何か」「なぜそのケアが必要なのか」について、根拠をもとに、赤ちゃんの発達を支える環境づくりや家族とのかかわり、ケアに携わる医療スタッフの実践例など各施設での取り組みを多角的に紹介し、ディベロプメンタルケアの本質と可能性に迫ります。単なる
技術論ではなく、「赤ちゃんの声を聴く医療」「こころを育てるケア」を通して、未来につながる新生児医療の形を描き出したい……そんな思いを込めて、本特集を企画しました。
プランナー
大阪母子医療センター新生児科
豊 奈々絵
本記事は『with NEO』2025年6号特集扉からの再掲載です。
*** 今号からスタートの新連載 ***
新生児医療の手技とケア:徹底シリーズ
NICU図鑑
①気管チューブ その1
本連載では、各種チューブ類(①気管チューブ、②点滴[PI]、③点滴[末梢]、④胃チューブ、⑤臍カテーテル)について実際の固定方法を複数の施設に紹介いただきます。他施設の工夫や手順を知ることで、自施設の管理方法の改善や、より良いケアの実施にお役立てください。