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トップページ 新生児・小児/助産/ウィメンズヘルス Cure&Care&Nursing 【特集】最強の胎児心拍数モニタリング(CTG)判読メソッドー「待つとき」「待てないとき」がわかる|ペリネイタルケア2025年6号|松岡 隆|PerinatalCareクローズアップ|#035

 子宮内で起きていることをうかがい知ることは、周産期をもっぱらとするわれわれにとって永遠のテーマです。分娩監視装置と超音波機器の登場により、以前に比べ胎児から発せられる情報をずいぶん得られるようになった気がします。しかし、実際は「気がする」だけであり、全部を知ることができる、わかるようになったわけではありません。
 胎児心拍数を経時的にリアルタイムに、かつ、精度良く簡便に(この部分は意外と重要であり、分娩監視装置を超えるデバイスが出てこない最大の理由ともいえる)モニタリングできる分娩監視装置は、分娩管理に必要不可欠なデバイスでしょう。しかしながら、新生児予後改善において、間欠的聴取法と連続モニタリングに有意差がなく、偽陽性が多く含まれる胎児心拍波形を解釈し適切に介入することは簡単ではないといえます。ともすれば、「連続モニタリング=安全な胎児心拍監視」と思われがちですが、連続モニタリングしているがゆえに介入すべきか否かに悩むことが多々あることも、皆が経験していることと思われます。
 本特集のテーマは、結果を知らずにモニタリングを行うジレンマを、症例を通じて共有することです。臨床現場では、結果が良いか悪いかをある程度予測しながら、経過観察なのか、介入なのかを判断します。それは、竹を割ったような判断ではなく、じっとモニターとにらめっこしながらさまざまな要素(医学的、社会的、人的)を加味して総合的に判断されていると思います。結果の如何に関わらず、そのようなジレンマを事例から学び、次の事例管理に役立て てほしいと願い、企画しました。
 特集は、CTG判読の基礎を皮切りに事例をリアルタイムに解説いただいています。皆さんは、きっとドキドキハラハラして読み進み、各事例で必ず何かしらのCTG判読メソッドを得ることでしょう。最後に、昭和医科大学病院産婦人科の分娩管理における心構えの資料を紹介します。現場で参考にしていただければ幸いです。


プランナー

昭和医科大学 医学部産婦人科学講座 准教授
松岡 隆



本記事は『ペリネイタルケア』2025年6月号特集扉からの再掲載です。

➡︎分娩管理における心構えの資料/連載「姿勢と呼吸をととのえるガスケアプローチ」の動画はこちらから



 【CTGのWEBセミナー開催】ライブ配信(アーカイブ配信付)

新人・若手助産師向けに、胎児心拍数モニタリング(CTG、NST)の基礎を解説します。
さらに、現場で悩みやすい事例を解説。このセミナーを受ければ、まずは安心!さらにステップアップ!
●子宮収縮、胎児心拍数基線、基線細変動、一過性徐脈…、波形が何を表しているかがわかる
●臨床でのピットフォール、間違いやすいポイントがわかる
●深刻な事例の波形から、注意すべきポイントを再確認できる

<プログラム>
1)基礎編:まずは波形を見て、理解

 波形が表しているものは何か
 子宮収縮の周期(陣痛間隔)
 胎児心拍数基線(正常脈、頻脈、徐脈、サイナソイダルパターン、原因も含めて)
 胎児心拍数基線細変動(正常、減少、消失、増加)
 一過性頻脈/一過性徐脈(種類と原因、鑑別):早発一過性徐脈、変動一過性徐脈、遅発一過性徐脈、遷延一過性徐脈
 胎児心拍数の変動のメカニズム
 波形が意味すること(生理学的な解説)
2)基礎編:波形を見た後の対応:現場での対応と処置
 基線細変動、心拍数基線、一過性徐脈の組み合わせに基づいたレベル分類
 胎児健常性について
 影響を与える要因
 必要な対応
 『産婦人科診療ガイドライン:産科編』の確認、最近のトピック
3)応用編:臨床で間違いやすいポイントを理解
 NSTとCTG、違いをはっきり理解する
 臨床でのピットフォール
4)応用編:脳性麻痺事例から
 科医療補償制度再発防止委員会
 脳性麻痺事例のCTGについて
※講義の前と後に、確認テストを行います。

講師:田中 博明(熊本総合病院 産科婦人科 産婦人科診療部長)
日時:2025/5/28(水)19:00〜20:30
受講料:3,000円(税込)
申し込み締切:2025/5/27(月)
セミナー形態:ライブ配信(アーカイブ配信付)

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