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トップページ 新生児・小児/助産/ウィメンズヘルス Cure&Care&Nursing 【増刊】妊娠期別産科救急ナビゲーションー鑑別フローチャートで症候ごとに考える/時系列・疾患別に臨床推論を鍛える!|ペリネイタルケア2025年新春増刊|松岡 隆|PerinatalCareクローズアップ|#029

 本増刊は以下の方針によって構成を作成しました。
1.妊娠期別のPOS(problem—oriented system)に基づいた臨床推論
2.疾患個別解説
 患者さんの来院時に最初に確認するのは、「その人、何週?」だと思います。同じ症状だとしても、妊娠時期(初期、中期、後期、分娩期、産褥期)により鑑別に上がってくる疾患の順番や重要度は異なります。一方、感染症などは妊娠時期によらず鑑別を行う必要があります。また、患者さんは診断名を持って来院するのではなく、主訴を持って来院しますので、主訴から鑑別、検査・診断へ進む必要があります。このPOS(problem—oriented system)は看護領域の臨床推論とほぼ同じ概念であり、本増刊では臨床推論を前半で、疾患個別解説を後半に配置し、縦の糸(時系列)と横の糸(疾患別)で網羅しようというものです。
 第1部の「鑑別編」(妊娠期別臨床推論)では、症状として、出血、腹痛、発熱、呼吸困難、胸痛・心窩部痛、意識障害(頭痛、けいれんを含む)、胎児心拍異常、異常分娩に分類しました。それぞれに症状が発生したときに、鑑別(臨床推論)すべき疾患群を妊娠初期、中期、後期、分娩期、産褥期に分けてご説明いただきました。
 第2部の「疾患編」では、各疾患を解説しています。疾患解説では妊娠期別の特徴を中心に解説しています。第1部と第2部を行ったり来たりしながら読み進めていただき、妊娠中の疾患を点ではなく、線で、面で捉えられるようになっていただければ幸いです。
 最後に、執筆を快く引き受けていただいた執筆者の皆さま、辛抱強く見守ってくださった編集者の皆さまに感謝申し上げます。

プランナー

昭和大学医学部産婦人科学講座
松岡 隆



本記事は『ペリネイタルケア』2025年新春増刊 序文からの再掲載です。