【助産実習って何をするの!?】
助産実習と聞けば、「分娩介助がメインの実習」というイメージでしょうか? 助産師国試を受験するために10例の分娩介助につく必要がありますので、それも大きな目的の1つです。ただ、それだけではなく、妊娠中の健診から関わらせていただいたり、産後の母子のケアや保健指導をさせていただいたりすることもあります。
【助産実習に向けた準備】
実習中に持ち歩くとよいもの▶▷物差し、メモ帳、油性ペン
・物差し……内診の感覚がわかるようになるまでは、内診時やその後に、内診した自分の指の感覚が実際にはどれくらいの長さだったのかを照らし合わせてみると◎(「自分の指2本分」や「第1関節までが2cm」というふうに覚えている人もいるよ)。
・メモ帳……病棟や分娩室に分厚い教科書を何冊も持っていくわけにはいかないので、観察項目や検査の基準値、覚えきれない言葉や表を1冊のメモ帳やファイルにしておくと見返しやすくて便利です(時間がない学生さんは、市販の携帯用の小さい参考書を活用してみても◎)。
・油性ペン……出生後の赤ちゃんのネームバンドを書いたり、胎盤を入れるビニール袋に名前を書いたりと、油性ペンがあると何かと便利な機会が多いです。
記録や指導案の作成時にあるとよいもの▷▶基本型のテンプレート
実習中は妊産褥婦さんを複数人を受け持つことや、分娩に呼ばれることもあり、レポートや指導案はできるだけ短時間で済ませたいところ……。事前に「基本型のテンプレート」を準備しておくと便利です。「基本型のテンプレート」とは、実習レポートや指導案の様式に合わせて、基本的な妊娠や分娩、産褥、新生児の観察項目やケア、教科書に載っているような一般的な保健指導案を軽く作成しておくことです。実際の妊産褥婦さんの記録にするときは、そのテンプレートの必要な部分の数値や観察項目を修正したり、個別性に応じて追加や削除をするだけでよいので、かなり時短になります。指導案も基本型のテンプレートから初産や経産、そのほかの個別性に応じて指導内容の追加や削除を行うことで個別性のある内容になります。
【助産実習中の過ごし方】
オンの日(呼び出しがある日や実習日)
助産実習は体力も気力も必要! そのため、記録や指導案、事前学習が終わったら早めに休息を取ってほしいところです。いつ呼ばれるかわからないときには、早めにお風呂も済ませておく方が◎
オフの日
いったん実習から頭も身体も離れてリフレッシュ! 終わっていない記録や学習、助産師国試や卒論が気になる人もいるかもしれませんが、気持ちの切り替えはモチベーションや気力の維持のために本当に大切です! (泊まり込みでの実習の人は特に)自分なりのストレス発散方法やリフレッシュ方法を見つけてみてください。
【先輩からのアドバイス】
助産実習は看護実習のときと比べてかなり主体性を求められます。自分がどこまで理解ができて、何をどこまでできるのか、よくわからないまま実習に行くことはとても不安だと思います。大事なことは、指導者や教員としっかりコミュニケーションを取り、自分が考えていることやわからないことをしっかりと伝えることです。これは働き始めてからも大切なことで、妊産褥婦さんだけでなく自分を守ることにもつながります。なかなか相談しづらい場合もあるかもしれませんが、そこは実習だと割り切って「助産学生○○」という役を演じているつもりで実習に臨んでみてください。
皆さんの実習が無事に終わること、そして実習を通して成長した皆さんといつか一緒に働ける日が来ることを心から願っています。
❤ペリプリ(Perinatal Care プリセプターズ)メンバー
chiroru/助産師
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