みなさんは、家族への説明をどのように体得されていますでしょうか。
病状説明って難しいですよね……。しかし、病状説明や家族の質問に答えるということも医療行為の重要な側面です。臨床現場で、家族と良好な信頼関係を築くためにも、日ごろから準備を行うことが必要です。説明の仕方に決まったものはありませんが、できる限り、学び、計画され、経験されるものであってほしいと思います。新生児の疾患では、特に病態の説明が難しく、専門的な細かい情報までも家族に伝えがちになりますが、シンプルに分かりやすく、はっきりと伝えることも重要です。時には厳しい話をしなければならないことがあるかもしれません。説明の際、医療従事者であるわれわれは家族の話に耳を傾け、理解し、支持していく姿勢をとることも大切です。
「何を伝えるか」だけでなく、「どう伝えるか」。単なる病状説明に終わらないよう、どういった言葉掛けがよいか、医学的知識のない人にも分かりやすく説明できるエッセンスがこの特集では詰まっています。
プランナー
淀川キリスト教病院小児科部長、
周産期母子医療センター長
豊 奈々絵
本記事は『with NEO』2024年3号特集扉からの再掲載です。