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トップページ 新生児・小児/助産/ウィメンズヘルス Cure&Care&Nursing Close Collaboration with Parentsトレーニング|with NEO 2024年1号|一歩先行くファミリーセンタードケア|糸島 亮|#004

★Close Collaboration with Parentsトレーニング

動画では、ファミリーセンタードケアを行うにあたり必要な、全NICUスタッフのマインドを変えるためのプログラム「Close Collaboration with Parentsトレーニング」を紹介しています。


★本文記事をすこし紹介

はじめに

Moi(モイ)!フィンランドの糸島です。前回は、トゥルク大学病院の赤ちゃんファースト、家族ファーストの新生児看護についてご紹介しました。この背景には、スタッフ全体が目標を共有し、効果的に家族と関わるスタッフのコミュニケーション能力の向上の歴史がありました。今回は、この発展に深く関わってきたCloseCollaboration with Parentsトレーニングという、ファミリーセンタードケアの医療者向けトレーニングプログラムについて、詳しくご紹介します。

プログラムの開発背景

なぜ、そしてどのように家族と一緒に医療を行うかは、新生児医療の永遠のテーマです。ファミリーセンタードケアの歴史は、1970年代のKlausらの試みが最初と考えられています。それまで正期産児であっても産後の母子分離が当たり前でしたが、母子接触を増やしたところ、その後の育児行動が改善したことが報告されました*。その後、徐々に母子接触が広まり、その波はNICUにまでおよびました。それまで厳しく両親の面会制限を行っていた状況から、両親がNICUにいる赤ちゃんと関わることのできる機会が増えてきたのです。しかし、NICUでの両親の関与の増加に伴い、さまざまな問題が生じてきました。それは、NICUで両親と医療者がどのように関わり、協働するかです。これまで医療者主体だった治療やケアを、両親とともに行うためには、医療者側の大きなマインドの変化が必要だったのです。NICUのスタッフ全体が両親とのコミュニケーションの方法を変えることで、両親とのより良い協力関係を目指そうと作られたのが、Close Collaboration with Parentsトレーニングです。


*Marshall, HK. et al. Maternal attachment. Importance of the first post-partum days. N Engl J Med. 286(9), 1972, 460-3.

(続きは『with NEO』2024年1号をご覧ください!)


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