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トップページ こころJOB 公認心理師クイズ(9)感情及び人格

Q1.欲求に関する説明として不適切なものを選択せよ。

A.一次的欲求は生理的欲求とも呼ばれる
B.一次的欲求は生命の維持のために必要な欲求をさす
C.一次的欲求は機能的自律性によって規定される
D.承認欲求、達成欲求、親和欲求は社会的欲求に含まれる

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Cが正解です。欲求はホメオスタシスによって規定されます。ホメオスタシスとは、生体がさまざまな環境の変化に対応して、内部状態を一定に保って生存を維持する現象やその状態をさします。機能的自律性とは、二次的欲求を規定するもので、一次的欲求により動機づけられた行動が基盤となり社会的な接触を通じて形成されたり、本来、一次的欲求を充足する手段であったものがしだいに目的化したりして、それ自体が欲求として自立したものです。

Q2.感情に関する理論ではないものを選択せよ。

A.ジェームズ=ランゲ説
B.キャノン=バード説
C.項目反応理論
D.情動の二要因理論

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Cが正解です。項目反応理論とは、テスト項目に対する解答者の反応と潜在的な特性との関係を説明する数学モデルにより、テスト項目の特徴の分析や解答者の潜在的な特性を推論しようとする手法です。また、ジェームズ=ランゲ説、キャノン=バード説は情動体験の生起に関する代表的な古典的理論です。情動の二要因理論は、生理的な覚醒水準が上昇しても、それだけで情動が生じるのではなく、その覚醒を引き起こした原因を認知的に評価することによって初めて情動が経験されると考える、覚醒水準と認知的評価の二要因からなる理論です。

Q3.パーソナリティと類似する概念の説明として不適切なものを選択せよ。

A.気質とは遺伝的な影響の大きいものをさす
B.性格とは「仮面」を意味する言葉が語源となっている
C.人格とは価値判断的な意味合いが強い
D.性格とは固定的で変化が少ないものとして捉えられている

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Bが正解です。性格(character)は「刻みつけられたもの」という意味のギリシャ語(kharakter)から派生したもので、固定的で変化が少ない印象を与えるものとして捉えられています。それに対して、パーソナリティは「仮面(persona)」という言葉が語源であり、表面的で変化がある印象として捉えられており、学術的にはパーソナリティという表現が好まれています。そして、パーソナリティとは、広い意味での人の行動に時間的・空間的な一貫性を与えているものとして捉えられています。

Q4.パーソナリティの理論の説明として不適切なものを選択せよ。

A.一定の基準で人をタイプに分けて記述する方法を特性論と呼ぶ
B.パーソナリティのビッグ・ファイブ理論は特性論に基づくモデルである
C.特性論は個人の特性を示す複数の連続的な次元を仮定するものである
D.一定の基準で人をタイプごとに分けて記述する方法を類型論と呼ぶ

解答を見る Aが正解です。一定の基準で人をタイプごとに分けて記述する方法は類型論と呼ばれています。人の個性を比較的少数のタイプに分類する考えかたともいえます。カール・グスタフ・ユング(Jung, C. G.)の内向型・外向型や、エルンスト・クレッチマー(Kretschmer, E.)による循環型・分裂型・粘着型といった分類は類型論として位置づけられています。

 

■監修:長内優樹(Secondary, LLC)