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トップページ こころJOB 公認心理師クイズ(11)社会及び集団に関する心理学

Q1.対人魅力に影響を及ぼす要因として取り上げられることが少ないものを選択せよ。

A.単純接触効果
B.好意の返報性
C.丁度可知差異
D.態度の類似性

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Cが正解です。丁度可知差異とは、感覚の閾値の一つで、弁別閾とも呼ばれ、刺激の変化を知覚できる最小の変化量を指します。精神物理学的測定法の極限法による触二点閾の測定の実験などがよく知られています。

Q2.社会心理学における下記の記述のうち、誤っているものを選択せよ。

A.見物者や共行動者が存在することにより、個人の遂行行動が促進される現象を内集団びいきと呼ぶ
B.共同作業を集団で行う際に、一人当たりの作業への遂行量が、人数が多くなるほど低下することを社会的手抜きと呼ぶ
C.援助が必要とされる事態に自分以外の他者が存在することを認知した結果、介入が抑制される現象を傍観者効果と呼ぶ
D.相互排他関係にある複数の要求が同じ強度を持って同時に存在し、どの要求に応じた行動をとるかの選択ができずにいる状態を葛藤と呼ぶ

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Aが正解です。正しくは「社会的促進」と呼ばれ、より具体的には、単純な課題やよく学習された課題においては、そのパフォーマンスは促進されますが、複雑な課題や未学習の課題を遂行する場合のパフォーマンスは抑制されるといわれています。内集団びいきとは、自己が所属する集団である内集団(それ以外の集団を外集団と呼びます)への所属意識が強くなるほど、自己と集団とを同一視し、愛着や忠誠心が高まると同時に内集団のほかの成員に「ひいき」する認知や行動が生じることを意味します。

Q3.印象形成におけるバイアスとして不適切な用語を選択せよ。

A.寛大効果
B.光背効果
C.過正当化効果
D.ステレオタイプ

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Cが正解です。過正当化効果とは、外的な報酬により内発的動機づけが低下する現象を指しています(アンダーマイニング効果とも呼ばれることがあります)。光背効果とは、後光効果、ハロー効果とも呼ばれ、他者がある側面において望ましい(あるいは、望ましくない)特徴を持っていると、それをその人物全体の特徴に押し広げてしまうことを指します。寛大効果とは寛容効果とも呼ばれ、他者の望ましい特徴は強調され、望ましくない特徴は控えめに評価されることを指し、ステレオタイプとは集団の成員全体に対してひとくくりにして認知を行うことを指します。

Q4.家族療法における理論的枠組として、不適切なものを選択せよ。

A.精神力動的家族療法
B.行動論的家族療法
C.体験的家族療法
D.拡大家族システム論
E.構成的家族療法

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Eが正解です。一般的にサルバドール・ミニューチン(Minuchin, S.)による構造的家族療法が知られています。家族療法の治療アプローチとしてはそのほかに、ネイサン・アッカーマン(Ackerman, N. W.)による精神力動的家族療法、ジェラルド・パターソン(Patterson, G. R.)による行動論的家族療法、カール・ウィタカー(Whitaker, C. A.)による体験的家族療法、マレー・ボーエン(Bowen, M.)による拡大家族システム論がよく知られていますが、これらの種々のアプローチは共通する部分も多いとされ、統合された形で用いられることも少なくありません。

 

■監修:長内優樹(Secondary, LLC)