Q1.保健医療分野についての法律、制度の説明として正しいもの選択せよ。
A.医師の資格は、医療法に定められている
B.医療法により、医療計画(地域に即した医療提供の体制づくり)は国が策定することが義務付けられている
C.精神保健福祉法は、精神障害者の社会復帰の援助を行うことも目的に含まれる
D.保健所は、保健に関してきわめて広範な業務を行うが、これを規定するのは地域保健法ではない
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Cが正解です。精神保健福祉法は、精神障害者の社会復帰の促およびその自立と社会経済活動への参加の促進のために必要な援助を行うことがその目的として含まれています。
Q2.福祉分野に関する法律、制度として適切なものを選択せよ。
A.家庭裁判所は、犯罪などを犯した子どもについて処分を決定し、少年院送致では子どもは少年院に収容され自由に出入りすることはできないが、児童自立支援施設に送致する場合には、子どもは一定の制限の下に家庭に一時帰宅することもできる
B.刑事処罰を受ける可能性のある罪を犯した満14歳以上の児童を発見した公認心理師は、少年の権利を保護するために、どこにもこのことを通告してはならない
C.「高齢者虐待防止法」は、高齢者の虐待防止だけを目的としている
D.DV防止法は、被害者を虐待から守ることを目的としており、ここに配偶者からの虐待にはネグレクトも含むことが明文化されている
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Aが正解です。児童福祉法第四十四条では、「児童自立支援施設は、不良行為をなし、又はなすおそれのある児童及び家庭環境その他の環境上の理由により生活指導等を要する児童を入所させ、又は保護者の下から通わせて、個々の児童の状況に応じて必要な指導を行い、その自立を支援し、あわせて退所した者について相談その他の援助を行うことを目的とする施設とする」とされています。
Q3.教育分野に関する法律・制度の説明として誤っているものを選択せよ。
A.インターネットを通じて行われる嫌がらせは、いじめ防止対策推進法における「いじめ」には含まれない
B.教育基本法には、教育の理念が定められている
C.学校教育法には、学校に関することが定められている
D.学校保健安全法には、職員の健康に関しても定められている
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Aが正解です。いじめ防止対策推進法において、「いじめ」とは、「児童等に対して、当該児童等が在籍する学校に在籍している等当該児童等と一定の人的関係にある他の児童等が行う心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)であって、当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものをいう」(第二条)とされています。
Q4.司法・犯罪分野に関する法律や制度の説明として、適切なものを選択せよ。
A.「少年法」は、非行少年に対してパーソナリティの矯正および刑事事件について刑罰を講ずることを目的としている
B.少年法が定める家庭裁判所の審判に付すべき少年とは、①犯罪少年、②触法少年、③虞(ぐ)犯少年である
C.少年鑑別所は、鑑別および観護処遇を行う施設なので、地域における非行や犯罪の防止の拠点としての役割までは担わない
D.保護観察所の長は、保護観察処分少年が、順守事項を順守しなかったと認めるときは、当該少年に対し、ただちに少年院などへの送致の申請を行うことができる
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Bが正解です。①犯罪少年とは14歳以上20歳未満で罪を犯した少年であり、②触法少年とは14歳未満で罪を犯した少年、③虞(ぐ)犯少年とは20歳未満で将来、罪を犯すおそれのある少年を指しています。
Q5.産業・労働分野に関する法律、制度の説明として正しいものを選択せよ。
A.労働基本権の内容は、団結および団体交渉権であり、ストライキなどの争議行為をする権利である争議権は含まれない
B.一定規模の事業者は、労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師、保健師その他の厚生労働省令で定める者による心理的な負担の程度を把握するための検査(ストレスチェック検査)を実施しなければならないが、労働者はこのストレスチェック検査を受ける義務は負わない
C.事業者は、時間外労働が1カ月当たり20時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認められる労働者について、医師による面接指導を行わなければならない
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Bが正解です。事業者はストレスチェック検査を行う義務がありますが、労働者にストレスチェックを受ける義務はありません。また、労働基本権は、団結権、団体交渉権、団体行動権から構成されます。このうち、団体行動権は、ストライキやその他の争議行為を行う権利を指しています。さらに、事業者は、時間外労働が1カ月当たり100時間を超え、かつ疲労の蓄積が認められる労働者について、医師による面接指導を行わなければならないとされています。
■監修:長内優樹(Secondary, LLC)